実質的支配者リスト制度がスタートします

1月31日から実質的支配者リスト制度が始まります。

まず概略を示しますと、「ある株式会社の株式の大部分を持っている人(=実質的支配者)が誰かを対外的に証明する書類」です。

管轄:法務局となります。これは発行を希望する者からの申出が必要となります。

手数料:無料となります。

制度趣旨:マネーロンダリング対策です。

実務への影響としては、今後株式会社が銀行口座の開設をしようとする際に銀行に提出する必要が出てくる見込みです。

各金融機関に当該書面の徴収が義務付けられるものではないので、1月31日からいきなり無条件に株式会社の口座開設に実質的支配者リスト

が必要とはならないと考えております。

但し、今後金融機関全体の動きとして、当該書面の提出が求められるようになる可能性も十分あると考えております。

なお、実質的支配者リストに載る実質的支配者とは、

・株式会社の議決権の50%超を直接又は間接に有する自然人

・上記に該当する者がいない場合は、株式会社の議決権の25%超を   直接又は間接に有する自然人です。

「間接的に有する」とは、ある自然人が50%超の議決権を保有する法人が、当該株式会社の議決権(株式)を保有している状態を指します。

直接と間接の両方で保有している自然人に関しては、その合計の割合にて実質的支配者か否かの判断がなされます。

小難しい事を記載しましたが・・・・つまり・・・大口の株主を記載する必要がある程度の認識で大丈夫です。

必要となる書類

・記入済みの所定の用紙(実質的支配者リスト)

・株主名簿

・支配法人の株主名簿(間接保有の場合)

・実質的支配者の本人確認書類

(運転免許証のコピー等)等を法務局に提出して行います。

今後もこのような最新の情報を定期的にお伝えいたします。

是非、ご一読いただければ幸いです。

                                       司法書士・行政書士 関口宜志